マニュアル制作の技能継承をサポートしたいな

2004年4月14日

もう業務負荷が大変なことになっており、GW終了まではこのような状況が続きそうです(泣)

さて、ここ数年のマニュアル制作業界を見ていると、何が良くて何が悪いのかを的確に判断できる人が少なくなってきている印象を受けます。だから改善のつもりが改悪になったり、問題があることがわかっていても改善につなげられない、というような話があちこちで出ています。

このような状況の理由としては、もちろん企画構成手法や表現技法の変化についていけなくなっている組織・人が増えていることもあります。ですが、根本的には技能継承が適切に行われていないことに問題があるように思えるのです。つまり、(既存手法や技法に問題があるにせよ)表面的な手法や技法の問題ではなく、その根底に存在する考えかたや問題解決へのアプローチという部分がうまく継承されていないということです。

この辺の問題については、各種ガイドラインやノウハウを集積して、ベースとなる技能を誰でも学べる環境を用意することが有効ですし、必要でもあります。品質を安定化させるための各種規定もそのために存在する訳ですし。ただ、それだけではやはり座学の域を出ません。「座学を実践できないのは理解が浅いから」と一蹴することは簡単ですが、座学では集約された知識を扱うことが中心となるため、どうしても現場の感覚から離れがちになってしまうのは仕方のない面があります。

したがって、座学とは別に、知識を実践していく場と、実践の中で適切な評価・修正が入る場が必要となります(そのためのOJTです)。でもそのような環境が存在しないからこそ、技能継承が行われないという現状問題が発生する訳で...と話がループしてしまうのが難しいところです(苦笑)

で、前者の実践していく場(自分で実際に手を動かすこと)はともかくとして、後者の実例ベースで議論しながら問題点を認識したり具体的な改善案を検討したりすることについては、ネットワークを利用することで実現できそうな気がするんですよね。もちろんメーカー独自ルールみたいな部分はカバーできませんけど、何もないよりはマシかなあと。担当者が孤独な立場に置かれている(誰もマニュアル制作のことを知らない)ことも多いでしょうし。

というような目的で、実際に市場に出ている実際の製品マニュアルをベースにして(メーカーのWebサイトで公開されているものを使用)、意見を交換するための専用の場を設けることを考えているのですが、どの程度の需要がありそうでしょう?(基本的には制作者や関連業務担当者など、実務担当レベル+研究者&学生?を対象として考えています)

The 1140px CSS Grid System · Fluid down to mobile