TCシンポジウム2009に参加します

2009年7月 3日

梅雨真っ盛りで微妙に過ごしにくい日々が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。これまでの疲れが抜けず、テンションが上がらない今日この頃です...。

さて表題の通り、本年も縁あってTCシンポジウムに出し物をする側で参加させていただくことになりました。特別セッション「情報デザインの基礎 - コミュニケーションの全体像(テクニカルコミュニケーターが押さえるべき、情報設計の基本とプロセス)」です。昨年の内容をほぼ踏襲になりますが、(そういう依頼だったこともあり)対象領域を欲張ってフォーカスが甘くなっていた昨年の反省を活かし、よりテクニカルコミュニケーション領域にフォーカスを絞った形を予定しています。

この種の機会では「いつも同じ、当たり前の基本的なこと」しか言わないのですが、それなりによく整理されているという評価は頂いておりますので、入門用&自己認識の整理用、または社内研修のネタ用としてご活用いただければ幸いです。なお、本年は東京だけでなく京都でも同一セッション開催の運びになりましたので、関西圏の方にお会いできるのも楽しみです。

ところでセッション案内でも書いている通り、

しかしテクニカルコミュニケーションの領域においては、特に情報設計の面で企画構成プロセスにおいて実行すべきことが明確化されていないのが現状である。情報設計という視点自体もテキストや画像などの最終的な表現技法よりも伝統的に軽視されており、教育・研修も充実しているとは言い難い。

という面に関しては、かなり憂慮しています。

TCシンポジウムでも人材教育系の話は毎年のように出ていますが、この辺についてはどうなのかな?と。マニュアル制作業界では(メーカー・制作会社問わず)OJTとして既存製品の小規模改訂やマイナーバージョンアップ製品から担当させることが常かと思いますが、実はここが「木を見て森を見ず」「仕様書が読めない」「構成案を作成できない」人材ばかりになりがちの諸悪の根源ではないか?と最近感じるようになりました。つまり「良いマニュアルとはどんなものか?」であるとか「企画構成で何をやるべきか?」というしっかりとした基本教育なしに、小手先の技巧の巧拙に走っているせいもあるのではないか?ということです。

人材教育の問題については最近の若者の特性ということに注目が集まりがちですが、この種の問題は十年ほど前から状況がまったく変わっていないことにも留意する必要があると考えます。シンポジウム後の懇親会(開催されれば、ですが)には東京・京都開催分両方に顔を出したいと思いますので、この辺についてご意見がありましたら、ぜひその際にでもお聞かせいただければと。もちろんメールいただいたり、このエントリにコメント付けていただく形でも結構ですよー。

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