というわけで、投票日ギリギリ(笑)に何とか間に合って良かった...。最後に「麻生政権を支持すべき理由」を考えてみましょう。

といっても話は簡単で、内政、外交の両面でしっかり仕事をしている政権を否認する理由がないことに尽きます。否認する方がいらっしゃるのも当然でしょうけれども、その理由をよく考えてみようということです。よく聞かれる理由としては、「馬鹿だから(漢字が読めない)」「決断力がない(ブレる)」「公務員改革をしない」「国営マンガ喫茶が」といったあたりでしょうか。

まずは馬鹿というのはあり得ないですね。「漢字を読み間違ったことが何回かある」がどうして「漢字を読めない」ことになるのか、まったく不思議です。「漫画ばかり読んでるからだ」など、マスコミ報道に毒されすぎです。問題のポイントを見抜く力、頭の回転の速さはこの国の首相として十分な力を持っています。総理就任早々の国連演説で、同時通訳配信用機器が故障した際に英語でジョークを飛ばして切り抜けた映像、見たことはありませんか?

ブレるという批判も、マスコミ報道だけを見ている人特有の誤解です。発言全文ソースを丁寧に追っていけば、まったくブレていないことがわかります。

そもそも意志決定プロセス(個人意見表明→議論→結論)の各プロセスで意見が変わってくるのは当然で、逆にプロセスを経て意見がまったく変わらない場合にこそ、「頑迷固陋」と批判を受けるべきではありませんか?自由な議論による意見交換、それによる持論の修正までが批判されるようでは、自由主義国家の報道として在り方がおかしいと言わざるを得ません。報道による印象操作については、甘利行政改革担当相のWebページも参考になるでしょう。

ここ数日、党内議員ならびにマスコミ関係者から (2009年) 7月上旬解散の可能性について問い合わせが殺到しました。この件に関して総理は昨夜 (2009年 6月 27日夜)「いつ解散するとも、いつ内閣改造するとも一言たりとも言った覚えはない。周りが勝手に色々言っているだけの話だ」と反論いたしました。

確かに総理がこの件に言及したという事実はまったくありません。今朝 (2009年 6月 28日朝) のテレビ (TBS系列) でも評論家たちが、解散や改造でも総理はぶれているとの『ノー天気発言』をしていました。自分たちが勝手に推測し、それを総理に否定されると「ぶれている」と、自分の見通しの間違いを総理のせいにするものですから、もはや開いた口がふさがりません。

国会リポート 第166号 2009/6/28 甘利明 公式サイト

公務員改革についても報道がおかしいですね。まずは甘利行政改革担当相の以下の記事に目を通していただきましょうか。マスコミ報道と随分印象が違いませんか?

そもそもなぜ天下りが発生するかと言えば、上へ行けば行くほどポストの数が減っていくために肩たたきをして自主的に公務員をやめてもらう『勧奨退職制度』に根源があります。人員整理の名のもとに何の瑕疵もない公務員の首を切る事ができない以上、本人の同意を取り付けなければなりません。子供を抱え、家のローンも抱えている公務員を辞めさせるためにその後の仕事を斡旋する事で、本人同意による退職であるという体裁を整えるためです。

民間企業でも、何の瑕疵もない従業員を使用者側の一方的都合で首切りをする事ができない以上、この天下り防止対策を抜本的にとっていくためには、真面目に働いている限り定年まで勤め上げることができる体制を作っていく事が必要です。

今の給与体制のまま全員を定年まで抱えるとすると、人件費は相当膨らんでしまいます。定年まで勤め上げられる体制の整備と全体の人件費を抑制する制度を、合わせ技で時間をかけてやっていかなければ総人件費削減計画との整合性もとれません。天下り禁止法という法律で明日から天下りをなくすという事は、非現実的であるとともに極めて無責任なウケ狙いとしか言わざるを得ません。すでに法改正により不透明と言われる各省斡旋による再就職支援は禁止され、真に求人側のニーズに合った情報提供機能としての中立的機関である官民人材交流センターに一元化される事が総理の英断で決定いたしました。もちろん、いくつもの団体をハシゴする『渡り斡旋』は即刻禁止されておりますので、天下り禁止の抜本対策はすでに軌道に乗っているという事になります。

国会リポート 第165号 2009/6/21 甘利明 公式サイト

ちなみに麻生総理はこの問題について、所信表明演説の際にどう表現したでしょうか。先の甘利行政改革担当相の記事と合わせて、どうお考えになりますか?

行政改革を進め、ムダを省き、政府規模を縮小することは当然です。 しかし、ここでも、目的と手段をはき違えてはなりません。政府の効率化は、国民の期待に応える政府とするためです。簡素にして国民に温かい政府を、わたしはつくりたいと存じます。地方自治体にも、それを求めます。 わたしは、その実現のため、現場も含め、公務員諸君に粉骨砕身、働いてもらいます。国家、国民のために働くことを喜びとしてほしい。官僚とは、わたしとわたしの内閣にとって、敵ではありません。しかし、信賞必罰で臨みます。 わたしが先頭に立って、彼らを率います。彼らは、国民に奉仕する政府の経営資源であります。その活用をできぬものは、およそ政府経営の任に耐えぬのであります

第170回国会における麻生内閣総理大臣 所信表明演説

さて「国営マンガ喫茶」というレッテル貼りがまかり通っている 国立メディア芸術総合センターについてですが、実際は漫画(というかアニメ)以外にもメディアアートなど図書以外の表現を総合的に扱う施設であり、この分野における日本の強さを考えれば無駄遣いという批判は当たらないと思います。ということでまずは、以下の映像を見ていただくのが早いでしょうかね。「涼宮ハルヒの憂鬱」というTVアニメのエンディング動画のダンスが世界各国で踊られている、というものです。

(このダンス自体はともかくとして)日本の風習や文化、日本人のものの見方・考え方をこれだけ世界各国に伝えることのできるコンテンツ分野が、他にあるでしょうか?「民間に任せておけば良い」と主張する人もいますが、現状の民間任せでどれだけの資料散逸が起こっているか。これだけのソフトパワーを持つコンテンツ分野に対して、コンテンツ自体だけでなく資料類の保存・展示などに国が積極的に関わっていくことに、一体どんな問題があるというのでしょうか?

ということで代表的な?ポイントのみ触れましたが、いかがでしたでしょうか。「TVばかり見ていると頭が悪くなる」と昔よく言われたものでしたが、まったくその通りでしたね(「新聞読んでばかりいても頭が悪くなる」というのは、当時としては想定外でしたが)。残り時間は少ないと思いますが、一度は麻生総理の主な政策体系「私の目指す日本」をご覧になり、マスコミ報道によらないナマの政策提言・実行状況を確認していただければと思います。

それでは最後に首相就任時の所信表明演説映像を。皆様にとって意義のある選挙結果になりますように。

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