ぼーっとしていたら、あっという間に10月が終わりそうに(汗)
TCシンポジウムの東京開催と京都開催、特別セッション「情報デザインの基礎 - コミュニケーションの全体像(テクニカルコミュニケーターが押さえるべき、情報設計の基本とプロセス)」にお越し頂き、ありがとうございました。アンケート集計結果を確認させていただいたところ、かなり好意的に評価していただけたようで何よりです。頑張って準備した甲斐がありました...。
セッション後の会話や懇親会でも少し話題になった(した)のですが、やはり教育の問題(特に上流プロセス)については課題感を持っている方が多いようです。Web情報アーキテクチャや情報デザインの世界では、標準教科書となり得る書籍が刊行(刊行準備)されている訳ですが、TC業界としてもその種の標準化および外部公開化をより強力に進めていくべきではないかと思います(現状の技術検定テキストにおける上流プロセスの扱いは、お話にならない位に弱いので)。
また、「既存フレームを超えた発想が出てこない」というOJTの限界も、話題にのぼったと記憶しています。この辺りは微修正→小規模改訂→大規模改訂→新案件、という順序を踏んでOJTを進めていく以上、仕方のない面があるかもしれません。そのためOJTと並行して、そもそもの筋論から考える訓練や、(自社が扱わない)別領域の事例を扱うことで客観視点を確保する訓練などを、意識して教育プログラムに入れ込んでいく必要があります。
この点については大学の講義設計で実感済なのですが、この種のトレーニング用事例を考えるのはかなり大変です。教育コストが切り詰められがちな時勢を踏まえても、TC協会が軸になり、この種の事例集積を進めていくことも今後必要になってくるのではないかと思います。会員が事例を持ち寄って、相互に使用可能な形でオープンに公開するといった形もその一例です。TC協会では大学教員の方を中心に標準の教育プログラムを策定していく意向があるようですので、協力できる部分では積極的に協力していきたいと考えています。
最後に少し宣伝タイムを。
昨今の不況の煽りを受け、弊社もいろいろ大変な状況になってきました。昨年が超多忙だった反動と不況のダブルパンチで、晩秋の寒さが身にしみます(汗) というわけで、現在お仕事大募集中です。新規案件は大大大歓迎ですが、ご時世的に厳しいと思いますので、社内勉強会の講師や改善プロジェクトのレビュアーなど、外部から制作品質を高めるためのお手伝いを中心にお役に立てればと思います。
ご興味を持たれる方がいらっしゃいましたら、有限会社 文書情報設計のWebサイトからお問い合わせ頂ければ幸いです。
また、新規の研究発表(DITAとか...)を現在準備中です。来月上旬には公開できるかと思いますので、お楽しみに。