学術書などには索引があります。
取扱説明書にも実はあるんです。でも、ユーザーのみなさんはなかなか索引を活用していただいていないようです。え?あんな索引なら引くだけ時間の無駄ですって?
確かにそういう索引が氾濫しているのもまた事実です。というわけで、ユーザーの皆様に喜ばれる、正しい索引の作りかた講座のはじまり、はじまり。

自動索引機能に頼るのは論外

本当に役に立つ索引を作ろうと思うなら、ワープロ(一部レイアウト)ソフトの自動索引機能なんかに頼っていてはいけません。その程度の索引なら、構成を練り上げた目次の方がはるかに検索性の向上に寄与します。
まず考えなければいけないことは、「索引によって付加的な情報検索手段を提供するにあたって、検索単位を何にするか」です。例えば以下のような検索単位が考えられるでしょう。

  • キーワード別
  • 目的別
  • 見出し(←自動化で手を抜くとこうなりがちです)

検索単位を「見出し」にする

これは論外のような気がします。目次を50音順に並べても、あまり意味がありません。単に目次が2つあるようなものです。この程度の索引であれば、ユーザーの操作目的によって的確にグルーピングされた目次以上の働きは期待できません。紙資源の無駄ですので、このような索引は最初から作らないようにしましょう。

検索単位を「目的別」にする

聞こえはとても良いのですが、やはりこれも意味がないように思えます。というのは、「ユーザーの操作目的によって的確にグルーピングされた目次があれば十分(前出)」に思われるからです。

検索単位を「キーワード」にする

当研究所のおすすめです。ただし、キーワードを検索手段として使うときに注意する点があります。メーカー特有の言葉だけでなく、一般的な用語や、ユーザーの考えそうな言葉も用意しておいて、参照してもらえるようにする必要があるのです。
例えば、あまり現実的な例とは言えませんが、ビデオの索引に「プレイバック」というキーワードしか載っていなければ、大多数のユーザーは目的を果たすことは出来ないのではないでしょうか?ここではやはり、「再生」「見る(ビデオ)」などのキーワードも検索単位語として索引中に入れておきたいところです。

索引を作るときは他にも「出来るだけクロスリファレンスにする(業界用語ですね。申し訳ありません。)」などの、検索性を上げる手段がいくつもあります。ただ、索引を本気で作る時間がなかなかとれない、というのがプアな索引が多いという現実の理由のようにも思えます。
制作者の皆様、検索性の良い索引を目指して頑張りましょう!

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