課題分割で機械に強く
機械オンチの人はなぜ機械オンチなのか?という疑問に答える研究が青山学院大学の鈴木宏昭助教授(認知科学)によって進められています。(詳しい研究内容については、朝日新聞96.8.4家庭欄の当該記事をご覧ください。)
当研究所は「自分の目的を達成するために課題を手順化できない人こそ機械オンチ」という説に注目しています。
例えば、「ビデオで留守録をしたい」と思ったときに、留守録をするということは、
- 録画日時を指定する
- 開始時刻を指定する
- 終了時刻を指定する
- チャンネルを指定する
- 録画モード(SP、LP)を指定する
という課題が複合したものである、ということがなかなか理解できない人は、なかなか留守録の操作を覚えられないものなのです。
でもこれはある意味、無理のないことなのです。
だってみなさんが留守録したいのは、土曜の映画だったり月曜の特集番組だったりするわけで、「あなたが留守録をうまくできないのは課題分割できないせいです」とはよけいなお世話でしょう?
ただ、「課題分割ができない人が機械オンチである」ということであれば、メーカー側にも打つ手はあるというものです。つまり、
- 行わなければならない課題を機械側がユーザーに意識させるように、マン-マシン
インターフェースを設計する。
- 取扱説明書では、「具体的に何をすればよいか」の情報だけでなく、「ある目的を達成するためには、どの課題をこなさなければならないか」という概念的な情報も伝える努力をする。
という2点が重要になってくると当研究所では考えますが、いかがでしょうか。
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