最近見聞きしたこわい話
マニュアル業界で長いこと仕事をしていると、やはりそれなりに「そんなバカな」と思うような出来事があるのですが、最近こうした話を見聞きする機会が特に多いと感じます。今回は特別編ということで、猛暑対策代わりの少し涼しい(寒い)話をお送りしましょう
見聞きした出来事に多少脚色を加えてありますので、どこまで本当かは(謎)ということにさせていただきます。
修正は続くよどこまでも
ケース1:
和文の原稿に4回も赤字が入り(それも校正の度に赤字の量が増えている)、目の前が真っ暗になっているところに担当者のひとこと。
「実はまだ正常に動く実機サンプル、一つもないんだよね」
あの〜、プロジェクトが動き出してからもう3ヶ月になるんですが . . . 。案の定そのあともやっぱり仕様変更があり、赤字が増えましたとさ。
海外多国語展開もあるのに、いつ翻訳に踏み切れば良いんでしょう?(泣)
ケース2:
「この赤字、4日で修正お願いしますね」
チェック戻りの予定は1週間前だったような気がするんですが . . . 。戻しが遅れた分の日程遅れを修正日程を削ることでカバーするの、やめてくれません?(怒)
だいたい220ページ超の山盛りの赤字修正、本当に4日で終わるのかなあ . . . (頑張って終わらせました)。
暴走するSOHOライター
ケース1:
DTPなんてしたことないというライター曰く、
「何でDTPしないといけないんですか? 単価が上がるんですか?」
勝手にしてくださいませ(呆)。
手書き原稿納品なんてものが認められないのと同様、そんな意識では仕事なくなりますよ。だいたいマスターレイアウトをデザインするんでもなし、それくらいやればできるでしょうに。
こういうライターを野放しにしているメーカーや制作会社の担当者の方、対応よろしくお願いしますね。納期直前に修正依頼が出たときに困るのは、発注者であるあなた方ですよ。
ケース2:
納品間際にデータトラブル、納入先に陳謝する騒ぎになったとのこと。制作環境の不備やデータ管理の甘さについて叱責されたライターが逆ギレして曰く、
「ウチがこの体制で仕事しているのはわかっていたはずだ。それで仕事を出すあんたも悪い」
本人だけでなく業界のためにも、そんなライター遠慮なく切っちゃってください(切っちゃったそうです)。この話、あまりにすごいので創作かと思っていたら、ホントだったんですね(驚)
仕事なんだからバックアップは計画的に。サブマシンも絶対用意しましょうね(正副予備の3系統あれば完璧ですね)。
勉強しない担当者
ケース1:
ヘルプの制作ガイドラインというものを支給されたのですが、どう考えてもおかしいところが山積みだったりしたときのこと。
「どこが悪いんですか? それって問題ですか?」
該当業務に対する実務経験がない人間にガイドラインまとめさせるの、やめてもらえませんか? 閲覧プラットフォームの想定ターゲットからして無茶苦茶ですし。
「他の制作会社に話を聞いて参考にした」って業務請負する側は適当に「はい、おっしゃる通りです(すりすり)」って言うに決まってるじゃないですか。
それくらいの社会常識、理解してくださいよ〜。
ケース2:
いつまでたってもHTMLを学ばない担当者曰く、
「いや〜、時間がなくて」
別にDHTMLとJavaScriptを使いまくるという話ではないんだから、いい加減HTML4.0レベルの基本的な仕様くらい勉強しておいてください。それからHTMLベースのマニュアルでcookieとJavaScriptに依存しきるものは、拙いと思いますけど . . . (理由は少し考えればわかります。わからないようでは、メーカーのマニュアル制作担当者としては問題ありです)。
番外編:あなた、誰?
ある日いきなり訳の分からないメールが届く。
「何でこのページがTC協会のリンク集からリンクされているのか疑問だ。だいたいラプラス取説研究所の活動内容がまったくわからない」
暑くなってきたし、こういう人が出てくるのも仕方ないんですかねえ。
こういう話はリンク元の管理者に問い合わせするのがスジでしょうに(呆)
武士の情けで今回は名前を伏せておきますが、次は実名公開しますよ(こんなメール送ってきたのが、制作会社の社長だったりするんですよね。ああ情けない)。
いかがでしたか?
当研究所の業務の一端が見えたような気がされた方もいらっしゃると思います。
なお、残暑見舞いシーズンに向けて、「皆様の見聞きしたこわい話」も募集しております。「サポートセンターの秘密」ではありませんが、皆様からのタレコミをお待ちしております(笑)。(2000.07.21)
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