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情報大工のひとりごと

InternetExplorer 3.0問題など

ラプラス取説研究所のコラムにいつもおつきあいいただき、ありがとうございます。「これは伝えたい!」けれども連載コラムから主題がはずれてしまうものを、日々雑感という形で掲載していきたいと思います。




InternetExplorer問題____見出し罫線____

InternetExplorerのセキュリティ問題をご存知でしょうか?
最近まで約一カ月、当研究所のトップページに、以下のような警告を掲載していました。

Internet Explorerをお使いのかたへ

InternetExplorerをお使いのかたは、バージョン3.02をマイクロソフト株式会社のサイトからダウンロードするようおすすめします。ただし、セキュリティ問題は本質的には改善されていないため、訪問するサイトによっては「ハードディスクの内容が勝手に削除される」「システムが起動しなくなる」など、重大な事態を生じることになります。
何が問題なのかご存知でない方は、こちらをご覧ください。

いつまでも当研究所のトップページをこんな問題に使うのはもったいないので、4/21をもって削除しました。しかし、InternetExplorerを雑誌に添付して大騒ぎしていた出版社や、推奨ブラウザとしてリンクをはっていた大手会社のサイトが、今回の問題について何も言及しないのはどういうことでしょうか?
一部のマスコミでは確かに取り上げていますが、バージョン3.02がリリースされたというマイクロソフト社のコメントを掲載しているだけで、3.02でも解決されていない問題や、なぜそうしたことが起こるのかといった真実を何も伝えていません。

(良心的なソフトウェア開発会社の方は、以下の文を軽く流してください。)確かにソフトウェアの使用許諾契約では「データの紛失に対して、〜はいっさい責任を負わないものとする」という文章が入っているにしても、完全な欠陥に対しては、使用ユーザーに対して現状と対策を伝えるべきです。
これを無視することは現状の法制度で許されていても、社会的存在である企業として倫理的に許される問題ではありません。法律違反でなければ、なにをやっても構わないわけではないのです。

しかし、問題を究明すべきマスコミがどういうわけか(理由は明らかですが)だんまりを決め込んでいる状況では、これでは話になりません。そこで、現状の無責任体制が続くようであれば、ソフトウェアにも製造物責任(PL、Product Liability)法の網をかぶせ、PL法の下で無責任なリリースは禁止することを提案します。
「それは困る」というのであれば、ソフトウェア業界とマスコミが自分たちで現状を早急に改善すべきです(でも、そうなったら「これはベータ版だ、評価版だ。だから製造物責任など知らん」と言いそうで怖いですね)。




ユーザーインターフェース書籍____見出し罫線____

当研究所では、最近、マニュアルだけでなく、ユーザーインターフェースについての研究も本格的に始めることになりました。マニュアル制作の経験を活用すれば、製品仕様だけでユーザーインターフェースのよしあしが大体わかります。
しかし、それでは経験論だけなので、理論的な研究もしておかなければと考えたわけです。

そこでわかったことは、「日本にはユーザーインターフェースについての本は少ない」ことでした。Macintosh Human Interface GuidelineやWindowsユーザーインターフェースデザインガイドなど、OSメーカーそのものから発行されているものを除くと、ほとんど数がありません
仕方がないので、インターネットの本屋で(便利な世の中になりました)、以下の2冊をアメリカから購入することにしました。

  • Elements of User Interface Design (by Mandel Theo)
  • Essential Guide to User Interface Design (by Galitz Wilbert)

内容的に興味深いものであれば、研究発表のコーナーで内容をご紹介しようと思います。




ヒューマンインターフェース専門部会____見出し罫線____

先日、MOSA(Macintosh OS Software Association)という団体の「ヒューマンインターフェース専門部会」に出席しました。「ヒューマンインターフェースの最新動向と使いやすさ向上のための課題」というテーマで、静岡大学情報学部の黒須正明教授を講師にお迎えしたもので、とても興味深いものでした。
内容としては、

  • インターフェースとしての使いやすさ(Usability)と機能的な意味での便利さ(Utility)は、明確に区分する必要がある
  • 使いやすさを構成する要素の種類と、それによって導かれるガイドライン
  • 使いやすさを向上させるためのユーザーテスト(ユーザビリティ調査)の種類と、得られるデータの有用性についての検証
  • 日本企業は使いやすさ開発の面でどうあるべきか

という多岐にわたるもので、予定時間の2時間を上回る、内容の濃いものとなりました。
詳細については(関係者から了承を取れれば)、近いうちに連載コラムでご紹介しようと考えています。



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