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情報大工のひとりごと

残暑お見舞い申し上げます

残暑が厳しい今日この頃ですが、いかがお過ごしでしょうか。
サイト全体の改装にも目処が立ってきたところで、目新しい動きや気になる情報についてお知らせしたいと思います。




Microsoftのヘルプシステム____見出し罫線____

InternetExplorer4.0のプレビューリリースの登場で、Windows95上のアクティブデスクトップなるHTMLベースの新技術に注目が集まっています。
このことからWindows自体のヘルプシステムもHTMLに移行するのでは?という観測があったのですが、やはり移行するようです(HTML Help1.0)。詳しくは、こちら(英文)をご覧ください。
HTML Help1.0のオーサリングツールもダウンロードできます。ダウンロード先は、前記のソースをご覧ください。

当研究所でもダウンロードしたのですが、多忙と猛暑のため、まだ手を付けていません。手を付けたら感想をお伝えしたいと思います。ただ、オーサリングツールは英語版なので、試すかどうかも実は考え中です。

追伸:
軽量アプリケーションのサポートのため、WinHELPのサポートも継続するようです。




日経01誌の初心者記事について____見出し罫線____

「日経01」誌で「パソコン初心者が困っている」特集があったようです。
そこで案の定、マニュアルの分かりにくさがその原因の1つとして挙げられていたのですが、もういい加減にして欲しいです(確かに現状のマニュアルには問題があるとは思いますが)。
それに加えて、NECの初心者ガイドを書いた直木賞作家の海老沢氏のインタビューなどが掲載されていて、二重に「あーあ」という感想を持ちました。なぜ「あーあ」なのかは、研究発表をご覧いただければおわかりいただけると思います。
何故このような記事・特集が続くのでしょうか?

その原因として、商品に付属している取扱説明書の役割が誤解されていることが考えられます。メーカーが提供する取扱説明書の第一の目的は、商品の正確な情報を提供することなのです。わかりやすければそれに越したことはありませんが、正確であることが第一です。

コストの面を度外視していることも、マスコミや大学教授などの有識者(笑)の提案に現実味がない理由でもあります。
バンドルソフトも含めた使いこなしガイドをメーカー主導で添付すると、それはすぐに商品価格に跳ね返ります。カラーの懇切丁寧なガイドをつけた日には、一体いくらかかるのやら。
一般書籍を同梱するという手もありますが、同梱する以上、書籍の内容についてまでメーカー側で責任を取らねばなりません(アメリカのPowerComputing社のMacOS互換機を購入したときは、市販のガイドがついていましたが)。
完ぺきな使いこなしガイドがついた、無茶苦茶値段の高い貧弱なスペックのパソコンをどこかのメーカーに発売して欲しいものです。雑誌社や新聞社がどう評価するか、とても楽しみです。
1度このあたりについて、マニュアル担当者による覆面座談会「俺にも言わせろ!」を開催すると面白そうなものですが. . . 。
1回やってみたいですよね。参加を希望されるかたは、ぜひ当研究所までご連絡ください。
フォローをしておくと、今回の日経01誌の記事は、マーケティングばかりで実質の伴わないメーカーの姿勢も糾弾しているので、まあバランスのとれている特集だとは思います。(ところで日経01誌も「簡単だ!簡単だ!」とあおっていたマスコミの一部だった気がするのですが. . . 合掌。)




PC Computing誌のヘルプ記事について____見出し罫線____

PC Computing誌に「ヘルプシステムは本当に使えるのか?」という記事が掲載されました。Word97、一太郎8、ワードプロ97のヘルプをネタにして、ヘルプシステムの実用度を検証した記事です。
本当にできのよいヘルプをネタにヘルプの実用性を探るのであるならともかく、もともとできのよいヘルプではないので、参考程度ですね。
この記事ではメーカーに対する意見として、「ヘルプに学習機能を追加しろ」「ヘルプのカスタマイズを可能にしろ」という恐ろしい結論が導かれておりました。

一太郎8のジャストシステム、Word97のマイクロソフトとも自然言語入力を元にした検索機能を持っていますが、この機能は日本語入力エンジンを自社開発できる会社であればこそ装備できるものと見なければなりません。
つまり、こういった検索機能やPC Computing誌の要望する機能は、ヘルプ制作をプログラマーと協力して進められるような環境でなければ、とても実現できないものなのです。また、大規模なデベロッパーでなければ自然言語入力による検索機能などは提供できないでしょう。外部制作会社には、つらい状態ですね。

通常のヘルプオーサリングキットによる標準ヘルプでは、どんなに頑張っても作成できるヘルプの能力にも限界があります。
「わかりやすいヘルプ」もソフトウェアの商品力の一部であるため、こういった特殊機能を実現できるオーサリングキットが一般のデベロッパーに提供される可能性は低いと思われます。
こうした現実は困ったものですが、ひょっとするとヘルプのHTML化がいい結果をもたらしてくれるかもしれません。JavaScriptによる制御で、本当のプログラミングなしでも多少のことなら何とかできそうな気がします。

Word97のイルカ君も含め、ヘルプシステム自体の発達/展開は要注目です。資源保護の観点からいっても、今後はヘルプでの情報提供が主力になってくるはずですので、当研究所としてもヘルプシステムに対する研究は怠らないよう心掛けていきたいと思います。



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