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情報大工のひとりごと

雑感いろいろ(書庫)(2)



独占認定記念:Microsoftにお願い____見出し罫線____

Microsoftとアメリカ司法省の裁判で、米連邦地裁の「MSは独占」という事実認定が出たようですね。当研究所としては、存在が噂されるWindowsの隠しAPIなどを完全公開し、MicrosoftをOS部門とアプリ部門に完全分離するのが良いのでは . . . と考えています(何事も競争、競争)。
その暁には、例のOfficeのアシスタントをサードパーティーが自由に利用できるようにして欲しいなあ、なんて考えているのですが、いかがでしょうか? アプリ部門が持って行くなどとケチなことは言わずに、WindowsのOS標準ヘルプ機能としてオープンにしてもらいたいものです。

念のためお断りしておきますが、狙いはアニメーションマスコットではなく、自然言語解析エンジンです(これだけは小規模デベロッパーにはどうしようもないですからねえ)。これさえ外部から自由にアクセスできるようになるのであれば、標準ヘルプシステムだけでなく、面白そうなヘルプシステムが続々と登場する余地が出て来そうです。

まあ分割判決が出たとしても控訴するでしょうし、エンジンもオープンにしないんでしょうね . . . 。けち。 (1999.11.08)




最近の製品の質感について思うこと____見出し罫線____

以下は「自宅にある冷蔵庫が壊れ、テレビも壊れそうになっているために代替機を求め、家電売場を歩いたときの感想」(研究所長)ということです。

最近のハードウェア/ソフトウェアを見て、製品の質感が低下傾向にあると感じるときはありませんか? 次のような発想で設計/製造されたであろう製品(部品)が、最近多すぎるように感じます。

  • テレビ:デザインなんてどうでもいい、映ればいいんだ。
  • マニュアル:レイアウトなんて気にしたってたいして変わらないよ。読めりゃあいいんだ、そんなの。
  • ソフトウェア:多少のバグなんてあって当然だ。致命的なバグさえなければ問題ないじゃないか。

購入したあとも「使って・見て・触れて」満足感を得ることのできる商品が、いまどれだけあるでしょうか? 高額な製品を別にすると、実はそのような製品がほとんどないことに愕然とします。特に質感の高い独自のデザインをしているわけでもない、機能は横並び、ということになると、結局価格だけが選択基準となってしまいます。これではメーカー側が、自分で自分の首を絞めているといっても過言ではありません(勿論ブランドイメージも重要ですので価格が万能、というわけにはいきませんが)。
しかしこれでは、ユーザーにとっても製品を安価に仕入れたことによる達成感こそ得られますが、「使って・見て・触れて」満足感を得るには程遠いものがあります。これはお互いにとって不幸な状況であると言えるでしょう。

もちろんこのような製品が数多く出回る原因が過剰なコストダウン要求によるものであり、それは市場の低価格化への圧力によるものだということは理解できます。しかし、企画/設計する側の人間が現状に慣れてしまい、質感の低い製品を当然のものとして受容してしまっているということはないでしょうか? 質感を無視したものづくりを繰り返しているうちに、質感の高い製品をつくりたくてもつくれない体(頭)になっていたなんてことがあるようでは、まったくシャレになりません(これはメーカーの企画/設計担当者だけでなく、マニュアル制作者も同じことです)。
しかし最近の製品の質感の低下ぶりを見ていると、この心配はどうも杞憂ではなくなってきているように思えます。この国から「ものつくり」を取り上げたら一体何が残るのだろう、と考え込んでしまう今日この頃です(まあ外国製品も、似たような品質のものが多いんですけれどね)。 (1999.11.18)




自分で自分の首を絞める低コスト受注____見出し罫線____

マニュアル業界でも、受注のためにギリギリの低価格を提示しているところが多いという話をよく聞きますが、本当にそれで良いのでしょうか?
いろいろと合理化/自動化の努力をしたところで、マニュアル制作が人材集約的な業務であることには変わりありません。現実問題として、制作物の品質と制作速度は個人の能力に依存するところが大きいのです。
もちろん組織力によってある程度の水準を維持することも可能でしょう。しかしそれは、中心となって水準を維持/向上していくことのできる優秀な人材あればこそ、という現実を冷静に捉える必要があります。組織力を過信していたために、中核となる人材を欠いてから一気に崩壊に向かう、という事態もしばしば見受けられるところです。

当研究所は、優れた能力を持っているマニュアル制作者はその組織の宝というだけでなくマニュアル業界の宝であり、それはつまりユーザーの宝でもあるということを、もっと組織のマネージャーや発注メーカーが考慮する必要があるのではないかと考えます。
しかし現実はどうでしょう? 無茶な低価格受注による採算悪化→低賃金で長時間労働という悪循環に愛想を尽かし、優秀な人材がマニュアル業界から去っていくという話も結構聞きます。当研究所は理解のあるお客様に恵まれているので、こういった状態には幸いにも縁がありません。しかし同業者としては、現在の状況は非常に歯がゆいものです。

もっと人材を大切にしませんか? 特に多様な能力がマニュアル制作者に要求される現在では、必要な資質を兼ね備えた人材はそう多くはないのですから。 (1999.12.08)




速報:Adobe Acrobat on Linux____見出し罫線____

AdobeがFrameMakerのLinux対応β版、Linux用Acrobat Readerをリリースしています(プレスリリース、英語版のみ)。また、LinuxやWindowsNTなどで運用しているサーバー上で、PostScriptファイルを一括してPDF書類に変換するためのAcrobat Distiller Serverを来年に出荷することも同時にアナウンスしています。いよいよ、というところですかね。

ところでAdobeはFrameMakerをどうするつもりなんでしょう?
何かInDesignがXML対応した時点でFrameMakerを切り捨てそうな感じがするのですが . . . 。そのため地均しとLinuxにおけるPDFの利用推進が今回の目的、というのは勘ぐりすぎなのでしょうかね。(1999.12.17)



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