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読書の時間(4)大本営参謀の情報戦記 − 情報なき国家の悲劇本日ご紹介するのは、堀 栄三 著「大本営参謀の情報戦記 − 情報なき国家の悲劇」です。 ワーキング・ナレッジ − 『知』を活かす経営本日ご紹介するのは、トーマス・H・ダベンポート/ローレンス・プルサック 著「ワーキング・ナレッジ − 『知』を活かす経営」です。 ナレッジマネジメント=ITという誤った認識がなかなか払拭できない状況はしばらく続きそうですが、こうした良書が数多く出回ることで、組織のトップだけでなく現場レベルでも質の高い議論が進むことを期待したいものです。胡散臭そうな書籍が多く出回っているこの分野の中で、非常にまともな入門書と言えるでしょう。(ISBN4-8201-1697-5、生産性出版、2800円+消費税、→amazon.co.jpでの購入はこちら)(2001.02.05) 経験価値マーケティング久しぶりの書籍紹介コーナーです。かなり以前に読了したものの紹介を躊躇した、バーンド・H・シュミット 著『経験価値マーケティング』です。「経験」という概念を鍵とした書籍では、以前「User Experienceという価値 」で取り上げた『経験経済 エクスペリエンス・エコノミー』と現時点で双璧をなしています。 基本的には、「F&B(Feature&Benefit)、つまり特性と便益を基づいた製品作り、マーケティングの限界が現在見えてきている。これを乗り越えるのは、消費者が製品なりサービスなりとの関係を通して何を経験するのかという、経験価値に注目する必要があるのではないか」というのが著者の主張になります。要するに、カタログスペックでライバルを凌駕することが販売にそのまま結びついた時代はもう終わり、ということです。 本書では、経験価値の種類としてSENSE(感覚)やFEEL(情緒)、THINK(創造・認知)、ACT(肉体、ライフスタイル)そしてRELATE(準拠集団や分化との関連)という5つのカテゴリーを提唱して、具体的な事例分析や評価を行っています(最初に「紹介すべきかどうか悩んだ」というのは、事例が牽強附会なんじゃないの?とか、その事例はイタすぎません?というのが結構あったからなのですが . . . )。 とりあえず、経験価値という概念について興味をお持ちのかたにはお勧めといえるでしょう。(ISBN4-478-50172-6、ダイヤモンド社、2200円+消費税、→amazon.co.jpでの購入はこちら)。そうそう、経験価値という概念について詳しく知りたいというかたは、電通の「経験価値フォーラム」もお勧めです(リンク集には次回追加予定です)。(2001.07.02) |